#39 「はなれ」について

「はなれ」という言葉からは、庭にある茶室や座敷を思い浮かべる人が多いかもしれません。同じ敷地なのに、廊下でつながっていたり、庭に出て再び入る事で、日常の空間から気持ちを切り離す事ができるのです。

 

その「はなれ」では、何かをするという事でなく、日常を捨て去り、様々な事に想いを馳せたりする場所だったのかもしれません。五感を研ぎ澄ませ、外の景色に四季折々の自然を感じ、鳥や風の音を聞いたりすることで、心が落ち着き、自らと向き合うことができます。

 

さて現代の「はなれ」、みなさんはどのような「はなれ」がほしいでしょうか。音を気にしなくていいオーディオルーム、麻雀スペース、読書室、自転車のチューニング場所、釣り道具の手入れをする場所、いろいろ考えられそうです。しかし、何か特別なことをするのでなく、先ほどの昔の「はなれ」のように日常から離れて、非日常を感じ、静かにもの想いにふける場所というのも悪くありません。

 

その時に忘れてならないのが、先にもふれた庭との関係です。小さな庭でもそこを通る時に、気持ちが切り替わるようにつくりたいものです、かつての小さな入り口(=にじり口)にはそうした意味もあったのでしょう。そして中から窓を通して見る風景、視界をうまく切り取り、日常の風景が目に入らないように窓を工夫する事も大切です。たとえ小さな庭でも窓の位置を考える事で、そこから見える風景にどこまでも続く広がりを感じさせる事もできるのです。

 

下の絵は、マンションの地下一階の図面です。地下は湿気が入りやすいですが、庭を挟むことで外気と採光を取り入れ、湿気を防ぐことができます。木の高さを工夫して視線を遮ったり、飛び石を使ったりしながら通路に変化を持たせています。地下なので周りからの風景もうまく切り離され、落ち着いた空間が作れています。入り口を少し工夫して、目隠しの壁を設け、日常との気持ちの切り替えが出来るようにしてみました。窓も低い位置につけ、近くの風景だけが目に入るようにしています。床は畳です。小さな床の間も作ってみました。日常の喧噪から逃げ込み、静かに過ごしたり、お茶を飲んだり、ごろごろと過ごすのもいいでしょう。小さな水屋をバックヤードに備え、花を生けたり、お茶をいれたりできるようにしています。一人で過ごすのもいいですし、たまに来た友人と会話を楽しむのもいいかもしれません。

 

 

地下別棟(図面)

 

 

現代の「はなれ」、みなさんはどのようなものをつくりたいでしょうか。ご意見をお寄せください。


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